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東京23区は億ションだらけは本当なのか?

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東京23区は億ションだらけは本当なのか?

カテゴリ:不動産売却
皆様こんにちは。

堺市で長年皆様の不動産売買のお手伝いで愛されている「LIXIL不動産ショップ(株)友進ライフパートナー」です。不動産購入、不動産売却、リフォーム相談から見積もり取得、相続相談など不動産の事を幅広く取り扱っている堺東に店舗を構えている不動産会社です。

今回の記事テーマは「東京23区は億ションだらけは本当なのか?」です。

東京23区の新築マンションは2023年、平均価格で1億円超えが続いています。これほど高価な買い物ができる人は本当に増えたのか疑問に持つ方は増えています。一方では8月の新築マンション販売実績(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)は前年同月比50%減だったようです。そのような状況があり、新築マンションの供給が少ない事が価格上昇につながっている可能性が高いです。また、実はマンション価格の「中央値」は8000万円台となっております。新築マンションの価格を判断する時、「平均値」、「中央値」という表し方をする事がある為、本日はその指標について解説したいと思います。

■マンション価格を判断する時の「平均値」、「中央値」とは?!

不動産経済研究所(東京都・新宿区)様の発表によると2023年の東京都23区の新築マンション平均値は1億1483万円となったようです。一方で、価格を順番に並べ、ちょうど真ん中となる数字、中央値は8200万円でした。その差は3283万円もあります。中央値は一般的に「高すぎる」「低すぎる」といった両極端の影響を受ける平均値より実態に近いと言われ、本来であればこの中央値を見ての判断をして欲しいところです。参考までに米国の住宅市場では平均値より中央値が重視される場面が多いようです。

新築マンションなど高額商品は通常、平均値が中央値より高くなりやすいと言われます。それでも2023年の約3000万円の差は異常であり、バブル期も超え、過去最大の差になったようです。2023年は10億円以上などの超高額住戸を含む三田ガーデンヒルズ(東京都・港区)、ワールドタワーレジデンス(東京都・港区)が平均値を大きく押し上げているようです。バブル期でも超高額マンションが全体に占める割合は今より大きくなく、2023年ほど平均値と中央値に差がつくことはないようです。

■富裕層のマンションシフトが平均値押し上げ要因になっている!

なぜバブル期よりも超高額マンションが増えたのかについては、富裕層需要が戸建てからマンションへ移っていることが背景にあるようです。昭和の流行語「田園調布に家が建つ」が示す通り、かつては閑静なエリアに戸建てを構えるのは成功の象徴だったようですが、今はそのイメージが都心タワーマンションなどに取って代わられつつあるます。また、絶対的な距離も田園調布より、都心のタワーマンションの方が都心へのアクセスがし易いなどの理由も挙げられます。

現在は住宅購入も資産運用の一環とみなす向きが強くなり、以前と異なり、売却を前提として住宅購入も増えています。通常、住宅の仕様や設備が標準化されたマンションは個別差が大きい戸建てより流通性が高いと言われます。後期高齢者になって広い戸建てを持て余す富裕層は多く、セキュリティー設備や近隣での買い物のしやすさなどの利便性もマンションにあるという見方が最近は多いようです。

また、富裕層のニーズの変化を開発企業側も見逃さず、過去、超高額マンションは限られた顧客だけに営業するケースが目立っていましたが、引き合いの強さを受けて、一般分譲が増えています。その高額さが話題になると、資産価値にもプラス効果が働き、再び別の富裕層の関心を集める循環が生まれているようです。

超高額マンションは開発に時間がかかり、次々とは施工されず、2024年はいったん供給が沈静化し、平均値と中央値の差も縮まる可能性がありますが、2022年などの水準まで縮むことはなさそうです。高額マンション人気が続く限り、平均値が上がり、中央値と差が開きそうだと判断する専門家もいるようです。

ちなみに23区以外のエリアはどうなのかを見てみると、不動産経済研究所様の調査によれば新築マンションでは首都圏に対象を広げても23区と基本的な傾向は同様となっておりますが、それより広域に広げると地域差が表れてくるようです。

大阪市、福岡市は23区と同様に平均値が上がり、中央値との差が開いているようです。いずれも市中心部のマンションの人気が高く、一方、戸建て需要が強い名古屋市などでは通常、平均値と中央値の差はさほど広がっていないといったデータが出ているようです。戸建てとの販売競争で、マンション価格上昇が抑えられ、平均値が上がりにくいためです。

中古マンションの場合も、地域による違いがあり、中古市場全体では平均値と中央値の差は規則性がなく、バラバラのようです。同時期に分譲される新築は面積や間取り、設備などが均一化されますが、中古はそれらの条件に加え、築年数もバラバラのため平均値を上下それぞれへ引っ張る物件が多く、方向性が一貫しない事がバラバラになる要因です。

しかし、あるエリアだけは新築と同様の動きを示します。そのエリアは東京都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、文京区)です。6区のエリアの中古マンション価格の平均値は足元で1億円を超え、中央値の細かいデータはありませんが、平均値との差は新築と同様に広がっているようです。そのような要因はこの6区のエリアでは値上がりを期待する投資需要が市場を支えている為です。

■これから自宅を購入する方は「自らの収入や貯蓄に見合う物件か」が重要!

新築、中古とも都心へ近づくほど、普通に「この家に住みたい」という実需とは、かけ離れた要因が価格を左右します。今のマンションは実需と投資需要などで異なる市場が混在しており、1つの平均値にまとめること自体が限界となっております。

中央値も現状では入手しにくいエリアが多いうえ、取引が多すぎたり、少なすぎたりすると必ずしも実態を正確に反映しません。市場実勢を示す指標が不透明になりつつあるなか、マンション購入を考える人は、あやふやな相場観より自らの収入や貯蓄に見合う物件かどうかを見定める姿勢がより重要です。

これからご自宅を購入する際のあくまでも1つの指標に「平均値」、「中央値」といった指標を見ていただければ幸いです。

今後の参考にお役立て下さい。

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